プログラミング副業で稼げない理由とは
副業でプログラミングをはじめてみたはいいものの、なかなか案件が取れずに苦労しているという方もいらっしゃるかと思います。
特に、ゼロからイチの実績をつくるのが難しい分、下記いずれかの課題を感じていないでしょうか?
- スキルと実績の不足による案件獲得の難しさ
- クラウドワークスをはじめとしたクラウドソーシングサイトの激しい競争率
- 自分で出来そうだと思える案件がなかなかない
何事にも通ずる話ではありますが、何かを身につけようとすると必ず出てくるのは、時間と労力が必要になるということ。
つまり、実践に実践を重ねていく時間をつくるということが必要となります。
特にどの言語も触ったことがないという初心者の場合は、プログラミングの基礎から学ぶ必要があるため、さらに多くの時間を要することとなります。
その過程でぶつかる壁が高く感じて挫折してしまう、第一の壁。
基礎技術を会得したものの、製品らしい製品をつくれず挫折してしまう、第二の壁。
製品をつくったものの、なかなか実績を認めてもらえず高額案件を獲得できない挫折を感じるのが、第三の壁。
という3つの壁が稼ぐまでの道中で立ちはだかり、多くの人が去っていくというのが、よくある流れかと思っています。
それでは、この壁をどのようにして、どのようなマインドセットを持って乗り越えていけばいいのか、このあともう少し詳しく見ていくこととします。
案件が取れないプレッシャーを克服する
せっかくフリーになったのに案件が取れないという場合や、副業として案件が取れないという場合で、異なるかと思うのですが、ポイントは稼ぐのを焦らないということです。
フリーのケースでも副業のケースでも、「早く実績をつくりたい!」「早く高額案件をゲットして稼げるようになりたい!」ということから焦りにつながることがあるでしょうし、特にフリーの場合は、体力(運転資金)がどれだけあるかによっても変わってくるかと思います。
ただ、その分実績はつくりやすく、いくらになるのかは別としてイチをつくるのは早いと思います。
一方で、副業のケースのように、本業で稼いでるからと焦らないままいると、なかなか実績をつくれないということもあるので、ほどよいプレッシャーをどのように生み出すかというのが大切になります。
つまり、ほどよい運転資金を持ち、徐々に実績をつくっていくことにOKを出せる環境をどうつくるかが、プレッシャーを克服する一手になります。
これが結果的に稼ぐのを焦らずに済むポイントとなりますので、まずは環境整備を心掛けてみてはいかがでしょうか?
もちろん、そんな悠長なことを言ってられないという方もいらっしゃると思いますが、次に取り上げるポイントが中長期的な高額案件獲得につながることになりますので、ぜひご覧ください。
戦うフィールドで信頼をつくる
スキルや実績が少ない間は、どうしても高い競争率に負けてしまうことが多いもの。
それに加えて、案件の数も限られますから、余計にステップアップできないもどかしさを感じるものです。
そこで大切になるのが、「信頼をつくる」ということ。
競争率が高いと感じるのは、スキルを求められる高額案件によることが多く、少額の案件だと競争率が下がるという傾向にあります。
これは私自身クラウドワークスに登録して感じたことだったのですが、少額の案件をこなして受注実績を積み重ねると仕事をやり遂げてくれる人という信頼がつくので、徐々に高額の案件を獲得しやすくなっていきます。
もちろんスキルも伴っていないと大変なこともありますが、チャンスをもらえるということがとても重要なことなので、まずは(あまり)お金を気にせず、ここをつかめるように取り組んでいくことをオススメします。
副業でも稼げるようになるために必要なスキル
基礎技術の習得
これはチャレンジしていきたいプログラミング言語の基礎はもちろん、データベースをはじめとしたデータ構造に関すること、一般的なアルゴリズムの習得が主な点になります。
私個人的には、アルゴリズムに関する知識を持つことが重要と考えており、どのプログラミング言語を扱うことになったとしても、どう表現するかを調べるだけでよくなるので、アルゴリズムをある程度把握しておくことは、仕事の幅を広げることになると考えています。
何に特化して学ぶか
Javaなどの基幹業務系に特化するのか、Web系に特化するのか、はたまたAI系に特化するのかなど、まずはどのジャンルに特化して学ぶかを選んでおくことは重要な要素となります。
私の場合は、客先常駐型のSEだった頃に基幹業務系やWeb系、携帯アプリなど多岐に渡って経験することができましたが、現在はWeb系(PHPやJavaScriptなど)と業務アプリ(VBA)を中心に対応するようになりました。
お客さんと直接やり取りしながら、一緒に使いやすいものをつくるということにやり甲斐を感じるようになったことが大きいですね。
モノづくりだけではなく、セキュリティも万全に
HTMLでお問い合わせフォームなんかをつくったりすると、SQLインジェクション対策など、セキュリティに関する知識を持っておくことも必要となります。
ただノーマルケースを通すだけでしたら誰でもつくれるので、いろんなケースを想定したプログラミングが出来るようになると、より信頼の厚い人材になるのではないかと思っています。
自分を全面にアピールするマーケティングの知識の工夫
プログラミングの副業で稼ぐためには、マーケティングの知識と自己PRの工夫が必要です。これらを身につけることで、自分のスキルや特徴をアピールし、自分自身を売り込むことができます。
具体的には、SNSやブログを活用した情報発信が有効なのはもちろん、知人や周りに自分が出来ることを常に話することです。自分のスキルや経験について、発信することで、信頼度を高め、自分自身をアピールすることができますが、SNSよりつよいのはやはり、直接話するということです。
ここは習慣化しておくと何かにつながります。
当然実績のアピールも必要ですから、ポートフォリオの作成も有効です。
ポートフォリオは、自分自身のスキルや実績をまとめた資料で、クライアントに自分自身をアピールすることができます。
Web系の仕事においては、これがマストになりますので、ポートフォリオ製作にも力を入れておく必要があります。
SNSやGitを活用した情報発信
副業をする上で選んでもらう立場になるために大切なのは、「自分が何者なのか?」を知ってもらうことです。
すでに仕事をやり合うコミュニティが出来ていて、そこで経済が成り立つような状況であれば、実力も知ってもらえてますから必要ないかもしれませんが、何もない状態から顧客をつかむためには、SNSやGitを使って実績を見える化する必要があります。
それによって、レベル感を知ってもらうことが出来ますし、「この人なら信頼できそうだ」というマーケティングにもつながりますので、自分を知ってもらうための情報発信をどんどんしていきましょう。
自分の出来ることを周りに話す
いまの時代には合わないようなアナログ戦略ではありますが、自分の周りにやっていること、出来ることを話すということはかなり重要です。
このあとの成功事例でも記載しますが、信頼関係の出来ている知人と仕事して実績をつくれるほどありがたいことはありません。
そこから噂が広まると、仕事が拡大していくことにつなったりもするので、SNSやGitを使った情報発信ももちろん大切ですが、周りの方から仕事をいただくことも実践していけると、広がり方は早いのかなと思います。
成果物を見てもらうためのポートフォリオをつくる
Web系やデザイン系でよくあるのが、ポートフォリオ作成です。
私は最初これを知らずにクラウドで仕事を取ろうとして大恥をかいたことがありました。笑
公開している成果物や、見せても差し支えない成果物があるのであれば、ポートフォリオを作成しておくと、いち早く自分の力を知ってもらうことができます。
Web系やデザイン系に進みたいのであれば、モノづくりとあわせてポートフォリオづくりも並行しておくと、セールスのときに楽になります。
実際に稼ぐための方法
では、実際に稼ぐとなった場合、どのような稼ぎ方があるのか、いくつか参考事例を見ていきますが、前提としてエンジニアが稼ぐパターンとしては以下の3つがあります。
- プログラミングスクールや知人経由で業務委託契約を受注する
- クラウドソーシングサービスから案件を得る
- フリーランスエージェントに登録する
それぞれどのようなメリット、デメリットがあるかを見ていきましょう。
プログラミングスクールや知人から業務委託契約を受注する
メリット
- 信頼を持たれやすい
- 手数料なしで報酬がもらえる
デメリット
- 最初の内は報酬が低い可能性がある
一番早い方法としては、知人など近い方から仕事をいただいて、案件をこなしていくことです。
お客さんとの信頼関係が成り立っている上で開発業務ができますし、どこかを仲介するわけではないので、マージンなしで報酬を受け取ることができます。
さすがに最初から高額の報酬を…とはならないと思いますが、こういう経路から経験させてもらえるようであれば、とてもいい案件になりますね。
また、所属したプログラミングスクールから案件をいただくというのも手のひとつです。
スクールによっては案件を斡旋してくれるところもありますので、そこで案件を獲得して実践経験を積んでいくというのも近道です。
最初は実績の積み重ねを意識していくべきですが、稼げるチャンスがあるのであれば最初から稼いでいきたいところでもありますので、コネクションを使うことも検討しましょう。
クラウドソーシングサービスから案件を得る
メリット
- サービス側から案件オファーをもらえる場合がある。
- PCさえあれば、好きなところで仕事出来る。
デメリット
- 発注側がどんな先なのか分からないことがある。
クラウドワークスなど発注側とワーカーをマッチングするサービスを使ったり、スキルを販売するという形で商品を購入していただくココナラを使ったりすることもひとつです。
ただ、この場合、発注側や購入者側がどのような人か分からないので(逆もしかり)、悪質なものを見極める必要があります。
特にプログラミング界隈の場合は、契約時に提示された業務内容以上のものを求められないようにすることに注意が必要です。
これはソフトウェア開発の世界でよくある話なので、契約内容には十分目を通しておくことが大切です。
フリーランスエージェントに登録する
メリット
- 高単価案件に恵まれやすい
デメリット
- フル稼働を求められる案件が多いため、副業としてはあわないケースもある。
レバテックフリーランスや、Midworksなどといった、フリーランスエージェントに登録するというのもひとつです。
この場合、単価が高いケースが多いので、実績を積み重ねて次のステップとして進むといいでしょう。
ただ、副業に合う案件があるかというと微妙なところで、3か月フルで対応してほしいという案件も多くあるので、内容を見た上で申込していくといいです。
【番外編】仕事を斡旋してくれる企業の会社員になる
副業を希望する方に対する記事ではありますが、稼ぎをどれだけ最大化できるかという点においては、転職するというパターンも検討の余地があるかと思いますので、この点についても取り上げておきます。
メリット
- 営業をしなくていい
- 安定して給料をもらえる
- 経理処理や契約処理をしなくていい
- 開発業務に集中できる
デメリット
- 固定給なので大きな稼ぎを得られない
- 自分で出たくても出られないことがある
私自身、出向型のエンジニアをやっていたという経歴がありますが、エンジニアを客先に派遣する会社というのがあります。
営業や経理などの面倒なことをせずに仕事に集中できるというメリットと、どこにいったとしても(タイミングがあわなくて出先に行けず事務所待機になったとしても)安定して給料をもらえるというメリットがあります。
ただ、給料はその会社の規程によって決まってますので、自分の給料以上に単価の高い客先に行っても手取りが変わらないというデメリットがあります。
また、出先を出たくても出られないことがあるというデメリットがあったりもしますが、人任せにはなるものの、会社の営業マンや幹部に対して「自分のやりたい方向性」を伝えれば、出先を変えられる可能性もありますので、努力で変わる余地はあります。
人間関係が上手くいかずに出先を変えたいという場合は、会社員でもフリーでも起こりうることなので、どうしたら上手く関われるかを試行錯誤する必要はありますが、安定した手取りを得ながら、技術力を高めて次のステップを狙う環境に入るというのも、ひとつの手ではないでしょうか。
実際に稼いだ成功事例
知り合いの「やりたい」を実現して15万円の報酬を獲得!
これは私の事例となるのですが、知人から受けた相談をWebで実装して報酬をいただくようになったという話です。
スポーツに関わるメンタルのコミュニティを主催している知人から、「ある能力を採点するテストをやっているのだが、エクセルベースでやっていて、直接知り合った人にしかリーチ出来ていないのでWebで公開したいんだよなー」という話を聞きました。
「ただ、費用は掛けられないし、どこに話しても予算オーバーになってしまう…」ということで雑談交じりの会話だったのですが、仲良くさせてもらっていることもあり、採算度外視で実装を引き受けることにしました。
最初の開発では、プログラミング以外にも画面デザインの作成やデータベースの設計もありましたので、テスト期間も含めて3カ月程度かかり、開発費用としては完全に赤字だったのですが、スポーツに関する案件だったので、あらかじめ競技に特化したバージョンで横展開できるように設計していました。
すると、その後まもなく横展開の話が舞い込むようになり、わずか数時間の稼働で15万円を獲得できる案件となったのです。
私はこの経験があるので、知人から案件をいただくことのメリットを感じており、こちらでもお勧めしていますが、自分の出来ることを話つづけることも大切ですので、話していいなと思うところを複数見つけておくことも重要です。
長期的な視野を持って取り組もう
最後に、プログラミングの副業で稼ぐためには、長期的な視野を持つことが重要です。
周りの方から仕事をいただきながら大きく拡大していくことだったり、細かい仕事で実績をつくって、徐々に単価を上げていくことだったり、いきなり大きくすることを考えずに、徐々に徐々に育てるという感覚を持ってチャレンジしていきましょう。
そうすることで、副業としても成功していきますし、場合によっては、本業として起業する形も現実的になっていきます。
自分も周りも幸せになるような仕事の形をじっくりつくっていきましょう。